今回の数学良問は整数に関するこの問題です。
となる整数a,bの解を全て求めよ。
まず実験してみましょう。今回は実験のためにaを動かしてみましょう。bを動かしても構いませんが、式の形からしても計算がしやすそうなので素直にaを選びました。
ここで何気なくaを動かして考えていますが変数を動かすときは1文字ごとにです。
これは原則です。実験も正しく効率の良い実験をしないと意味を持ちません。
またaが負の整数であるとき成り立たないことは明らかですが、記述には明記してください。
[記述例]
であるから、与えられた方程式は成り立たない。ゆえにaは0以上の整数である。
こんな感じで大丈夫だと思います。
それではa≧0で考えていきましょう。
とりあえずaを小さい順に当てはめてみると、(a,b)=(1,1),(2,3)は成り立つことがわかると思います。ただ、それ以降では、少し計算してみても当てはまらなそうです。
ここから、「a=3以降でこの方程式が成り立たない」という予測を立て、論述の方針を立てるのです。これが問題把握です。
また今回の問題では「整数a,bの解を全て求めよ」と言われていることからも、与えられた方程式には規則性があるか特別な場合しか成り立たないかという予測もできます。
ここまでを5分くらいで出来たら上出来ですし、十分問題把握ができたことになると思います。
当然初めに設定した方針が外れることもあります。その場合はまた実験をして、新しい方針を作っていきます。この積み重ねが、数学力向上に非常に大切になってきます。
こちらの記事では試験での時間配分や試験に向けた勉強について解説しています。
それでは問題把握で考えた方針を検証していきましょう。整数問題の場合基本的にやることは決まっています。
基本はこの3つが有効です。とくにmodと不等式はどの問題でも初めに試してほしいです。積の形は強力ではありますが、慣れるまでにかなり時間がかかると思います。
まず両辺の余りについて考えてみましょう。2で割ったときの余りは、両辺ともに奇数になるので新たな情報はなさそうです。
3で割ったときの余りを考えると、
のように規則性があり、右辺の3で割った余りは1なので、(a,b)=(1,1)を除いてb=2n+1(nは自然数)で表せることが分かりました。ただ、+1が使いずらく、決め手にはなりません。
4で割ったときの余りを考えると、
のように規則性があり、(a,b)=(1,1)を除いて、a=2m(mは自然数)ということが分かりました。ここで一度代入してみると
となります。すると見覚えのある形が出てきたのではないでしょうか。この形は頻出です。
ここで積の形に直すを利用します。
という形が出てきます。右辺と比べて左辺を考えると、左辺を素因数分解しても2しか出てこないはずです。そのためx,yを自然数として
が成り立つことが分かります。このとき、②-①より
であり、x,yが自然数であることから、(x、y)=(1,2)と分かります。よって求めるすべての解は、
(a,b)=(1,1),(2,3)
と分かりました。これが解答になります。
②-①は何気なくしていますが、変数のmを消したいという明確な意図があってしています。このように数学の解説を見るときは、一行一行なぜそうしたのかという、理由を考えていきましょう。
続けていけば、作業に理論を持てるようになり、数学が安定した得点源になるはずです。
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